つかう責任・つくる責任アクション集

外食・テイクアウトでSDGs12を実践:選び方と行動のポイント

Tags: 外食, テイクアウト, SDGs12, 食品ロス, 使い捨て容器

私たちの日常生活において、外食やテイクアウトは身近な存在です。忙しい日の食事や特別な日の楽しみとして、多くの人が利用しています。しかし、これらの食のスタイルも、SDGs(持続可能な開発目標)の目標12「つくる責任 つかう責任」と深く関わっています。

「つかう責任」は、私たち消費者が持続可能な消費パターンを実現するために、賢く、責任ある選択をすることを目指します。一方「つくる責任」は、企業や生産者が環境負荷を減らし、資源を効率的に利用し、持続可能な生産方法を採用することに責任を持つことを意味します。外食やテイクアウトを利用する際の私たちの行動は、これら両方の側面に影響を与える可能性があります。

SDGsに関心はあるものの、「具体的に何をすれば良いのだろう」と感じている方もいらっしゃるかもしれません。特に外食やテイクアウトとなると、「お店を選ぶくらいしかできないのでは」と思われがちです。しかし、少しの意識と行動で、より持続可能な食のスタイルに近づくことができます。ここでは、外食・テイクアウトを通じてSDGs12に貢献するための具体的なヒントをご紹介します。

外食・テイクアウトとSDGs12のつながり

外食やテイクアウトは、食材の生産から加工、輸送、調理、提供、そして廃棄に至るまで、多くのプロセスを含んでいます。これらの各段階で、資源の消費、環境負荷の発生、社会的な課題(例:労働環境、フードロス)が生じる可能性があります。

具体的には、以下のような点がSDGs12と関連しています。

これらのつながりを理解することで、普段何気なく行っている外食やテイクアウトの行動を見直すきっかけになります。

外食・テイクアウトでできるSDGs12アクション

日々の外食やテイクアウトで、無理なく取り入れられる具体的な行動アイデアをご紹介します。

  1. お店選びの視点を増やす:
    • 食品ロス削減に取り組むお店を応援する: 量り売りを行っている、持ち帰りに対応している、食材を無駄なく使う工夫をしているなど、食品ロス削減に積極的なお店を選んでみましょう。
    • 地産地消や環境に配慮した食材を使うお店を探す: 地元の食材を積極的に使用しているお店や、環境認証を取得した食材を扱っているお店を選ぶことで、輸送によるCO2排出削減や持続可能な生産を支援できます。
    • プラスチック削減に力を入れているか確認する: マイ容器持ち込みを推奨している、紙や繰り返し使える素材の容器を採用しているなど、使い捨てプラスチックの削減に積極的なお店を選んでみましょう。
  2. 注文・利用時の工夫:
    • 食べきれる量を意識して注文する: 食べ残しをなくすために、自分の適量を把握し、無理のない量を注文することが基本です。
    • 不要な付属品は断る: テイクアウトの際、必要ないと感じるおしぼりやカトラリー、ビニール袋などは断る意思表示をしましょう。
    • マイ容器やマイカトラリーを持参する: テイクアウトや一部の外食で、マイ容器やマイカトラリーの持ち込みが可能かお店に確認してみましょう。これは使い捨てごみを大幅に減らす効果的な方法です。
    • 水を無駄にしない: 外食時に提供されるお水も、飲みきれる量を意識しましょう。
  3. 食後の行動:
    • 持ち帰り容器は適切に分別する: テイクアウト後の容器は、自治体のルールに従って適切に分別し、リサイクルに協力しましょう。汚れを軽く落とすだけでリサイクルできる容器もあります。
    • 食べ残しは無理なく活用する: もし食べ残してしまった場合、持ち帰りが可能であれば持ち帰り、翌日の食事などで無駄なく食べきりましょう。ただし、食中毒には十分注意が必要です。

行動による効果の示唆

これらの小さな行動一つ一つが、大きな変化につながる可能性があります。例えば、テイクアウト時にマイ容器を一つ使用するだけでも、一回の使い捨て容器のごみを減らすことができます。これを多くの人が実践すれば、膨大な量のごみ削減につながります。

また、地産地消を意識したお店を選ぶことは、食材の輸送距離を短くし、それに伴うCO2排出量を減らすことになります。さらに、持続可能な取り組みを行っているお店を積極的に利用し、そのことをお店に伝える(例えば、クチコミやSNSで言及する)ことは、他のお店にも良い影響を与え、「つくる責任」を果たす事業者を応援し、より多くの事業者がサステナブルな取り組みを行うきっかけを生み出すことになります。

まとめ

外食やテイクアウトは、私たちの生活を豊かにしてくれる一方、環境や社会に与える影響も無視できません。SDGs12の理念に基づき、どのようなお店を選ぶか、どのように注文するか、そして利用後にどのように行動するかを少し意識するだけで、より持続可能な消費パターンに貢献することができます。

ご紹介した全ての行動を一度に行うのは難しいかもしれません。まずは、ご自身にとって始めやすいと感じるアクションから一つ取り入れてみることをお勧めします。例えば、「テイクアウトの時はマイバッグを持参する」といった簡単なことからでも十分です。

私たちの小さな一歩が、お店の取り組みを後押しし、社会全体の持続可能な消費と生産の推進につながります。外食やテイクアウトを賢く、そして責任ある形で楽しみながら、SDGs12の達成に貢献していきましょう。